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都市エネルギー計画のためのコンピュータ支援システム |
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●研究の背景
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温室効果ガスの排出削減のため、業務需要家や住宅の集積する都市部において抜本的な省エネルギー対策を実施することが重要であり、このような観点から最適化モデルに基づく都市エネルギーシステム計画に関する研究が行われています。これらの最適化モデルを利用するには、エネルギー需要データや機器パラメータ等を用意する必要があり、また出力結果も基本的に数値データであるため、一般ユーザがこのモデルを利用するにはある一定の知識が必要となります。一方、都市エネルギー計画では、デベロッパー、自治体関係者、住民、機器メーカなど様々な意志決定者が関与してくるため、誰もが都市エネルギー計画を簡単に試行できるような共通の分析ソフトウェアがあれば非常に有益であると考えられます。
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●研究の概要
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本研究では、一般のユーザが都市エネルギーシステム計画モデルを手軽に利用して、実際に分析を行うための支援システムの開発を目的として、各種データベースの整備や結果を様々な角度から視覚化するためのコンピュータ支援システムの開発を行っています。
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●主な研究成果
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ある対象地域に対して都市エネルギーシステム計画モデルを適用した場合を用いて、本支援システムの主な表示機能を以下に示す。 |
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図 1 分析を行う都市の平面地図
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ブロック(街区)ごとに最も延べ床面積の大きい業種で色分けされて表示される。
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図 2 分析を行う都市の三次元地図
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三次元地図でみることにより、「地図の中心付近には事務所が密集」、「右側のエリアはほぼ住宅地」といった対象地域の特徴を一目で判別することができる。この地図であらかじめエネルギー消費の多いと予想されるエリアを見つけておくと、後でDHCプラントを設置するときの参考になる。
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図 3 |
エネルギーシステムシェア(業務部門)の推移 (CO2制約)
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対象地域において、コストを最小化することを目的とし、CO2排出量の制約を徐々に減らしていった場合のシナリオ(『コスト最小化−CO2排出量制約x%』)における業務部門のエネルギーシステムのシェアの表示。
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図 4 |
エネルギーシステムシェア(住宅部門)の推移 (CO2制約)
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『コスト最小化−CO2排出量制約x%』で最適化したときの住宅部門のエネルギーシステムのシェアの推移。
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図 5 |
エネルギーシステムシェア(業務部門)の推移 (一次エネルギー制約)
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『コスト最小化−一次エネルギー消費量制約x%』で最適化したときの業務部門のエネルギーシステムのシェアの推移。
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図 6 |
エネルギーシステムシェア(住宅部門)の推移 (一次エネルギー制約)
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『コスト最小化−一次エネルギー消費量制約x%』で最適化したときの業務部門のエネルギーシステムのシェアの推移。
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図 7 コスト−CO2排出量のトレードオフ曲線
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『コスト最小化−CO2排出量制約x%』で最適化したときのコストとCO2排出量のトレードオフ曲線。第3象限に注目すると、現状よりコストとCO2排出量の両方を削減できるエネルギーシステムシェアが存在することがわかる。
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図 8 3指標のレーダーチャート
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『コスト最小化−CO2排出量制約x%』で最適化したときのコスト、CO2排出量、一次エネルギー消費量の3指標がそれぞれ基準値に比べてどれだけ増減しているかを示す。コストの角が鈍くなればCO2の角が鋭くなり、逆にコストの角が鋭くなればCO2の角が鈍くなるという相関関係が見て取れる。 |
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●主要論文
1) |
栗島、辻:「都市エネルギーシステム計画のためのコンピュータ支援システム」第16回エネルギーシステム・経済・環境コンファレンス講演論文集、pp.199-204、2000
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2) |
加藤、平井、辻 「都市エネルギー計画のためのコンピュータ支援システム」 エネルギー資源学会第20回研発表会講演論文集、pp.423-428、2001
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3) |
平井、加藤、辻 「都市エネルギー計画のためのコンピュータ支援システム-エネルギーシステムの最適化とその比較検討機能-」第18回エネルギーシステム・経済・環境コンファレンス講演論文集,
367-372、2002 |
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