委員会概要

電磁環境技術委員会 委員長 舟木剛

 「電磁環境」とは空間に存在する電磁現象をいい,雷・地震等の自然現象を発生源とする電磁界と電気電子機器・装置や人間も含めた人工システムを発生源とする電磁界,電力線や通信線などに誘導されて伝搬する電磁界から構成される.「電磁適合性(Electromagnetic Compatibility: EMC)」とは,前述の電磁環境下にあるデバイスやシステムが正常に機能し,他のデバイス等に電磁干渉を与えず,その環境にも不要な電磁エネルギーを放出しない能力を云う.

 この種のEMC問題に関しては,昭和52年(1977年)に電子情報通信学会と電気学会にまたがって「環境電磁工学研究専門委員会」が設置され,活発な活動を続けてきたが,電気学会A部門技術委員会改組で平成11年(1999年)4月に宅間薫氏を初代委員長として「電磁環境技術委員会」(以下,委員会)が発足した.その後,藤原修・名古屋工業大学教授,河崎善一郎・大阪大学教授を経て,2008年より舟木剛・大阪大学教授が委員長を務めている。

 本委員会は,現在三つの調査専門委員会を設置し,研究調査活動を行ってきている.最初の一つは「静電気放電ESDのEMC技術」(嶺岸茂樹委員長)で平成20年(2008年)4月から設置されている。二つ目は「不均一および過渡的な電磁界による体内誘導量評価技術」(藤原修委員長)で平成18年(2006年)7月に発足し,平成21年(2009年)6月まで調査を行ってきた。三つ目は,「電気電子機器のノイズイミュニティ」(徳田正満委員長)で平成20年(2008年)1月に発足し,現在も調査活動を継続して行っている.

 EMC問題の国際会議に関しては,平成16年(2004年)6月1日-4日に仙台国際センター(宮城県仙台市青葉区青葉山)で「2004年環境電磁工学国際シンポジウム(EMC'04/Sendai)」(組織委員長:東北大教授・杉浦行氏)を電子情報通信学会通信ソサエティと本委員会との共催で行った。さらに,続いて平成21年(2009年)7月20日-24日に国立京都国際会館にて,「2009年環境電磁工学国際シンポジウム(EMC'09/Kyoto)」(組織委員長:古賀隆治 岡山大学教授)を電子情報通信学会通信ソサイエティと共催した。

[[電気学会 電磁環境技術委員会]]


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