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パワーエレクトロニクスの電力変換動作では,パワーデバイスのスイッチング動作に伴い電磁ノイズが発生します。
回路上の電磁ノイズには,対となる回路配線に逆相で重畳されているディファレンシャルモードと同相で重畳されているコモンモードの2種類があります。
ディファレンシャルモードの電磁ノイズは伝搬経路が比較的小さく,フィルタによる除去も容易です。
一方コモンモードの電磁ノイズは,伝搬経路が寄生容量などを介してグラウンドとの間で形成されるために大きなループとなり,外部へ放射し影響を与えやすいという問題があります。
特に回路を構成するパワーデバイスなどの対地静電容量などの寄生成分が不平衡となっている場合は,グラウンドを介して流れるコモンモードの成分が大きくなりやすくなります。
縦型構造のパワーデバイスは,ソース(エミッタ)とゲートが表面,ドレインが裏面となっており,これを上下アームに配置したブリッジ構造では正極と負極の対地構造が非対称となり,コモンモードの電磁ノイズが発生しやすくなります。
不平衡な寄生成分を補償して平衡化することで,コモンモードの電磁ノイズが流れにくくなります。
すなわち平衡条件を満たすような回路設計を行うことで,電磁ノイズの低減を目指しています。

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[[研究内容紹介]]

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